代償行為の数々が体の中で起きている!

体の歪み

代償行為という言葉

「代償」という言葉はあまり使う時がないかもしれません。
代わって償うという字のごとく、あまり良い響きではない感じがしますね。
「弁償」みたいな感じで、何かを償うような気持ちになるかもしれません。

ですが代償行為は日々あちこちで起きていることを知っていますか?
毎日の生活でも、仕事でも、人間関係でも、そしてあなたの体の中でもたくさん起きています。
なんと、心でも起きています。

代償というからには、何かの代わりなんですよね。
本来のものが、本筋であるべきものが、その通りにならないので、誰かが、あるいは何かが代わってやってくれているものなんです。

それが代償の働き、動きです。
今日は体の中で起きる代償について書いてみたいと思います。

体の中で起こる代償するもの

では代償は、体の中ではどのように起きているのでしょうか?
体の中でも代償する行為はあちこちで行われています。
その中でも筋肉にスポットをあててみます。

あなたは、体の痛みが起きた時に、例えば左肩が痛いと感じる時に、左肩に原因が100%あると思いますか?
左肩を思い切り何かにぶつけて痛かったら、あるいは誰かに左肩をバットでたたかれでもしたら、それは100%左肩に痛みの原因があるかもしれません。

ですがそうでない場合、もしかしたらそれは右股関節が原因かもしれないのです。
えー?左肩の痛みは股関節が原因?
しかも右の股関節?
普通は驚きますよね。

でもなぜでしょうか?
それは人体の筋肉の構造をみると、それも部分ではなく、全体を見るとわかります。

それは筋肉が繋がっているからです。
ある筋肉は左肩の後ろから、右股関節を通って、右太ももの後ろを通り、右すねの前から、右足親指の方にまで繋がっています。
つまり筋肉も体も部分でとらえるよりも全体でとらえてみるのです。

原因を対処しなくてはならないのに、どんどん遠ざかる原因

体を部分でとらえないとしたら、どうやって考えたらいいのでしょうか?
それは例えば左肩に痛みがあったとしたら、それは必ずしも左肩に原因があるということではないということです。
股関節に原因があるかもしれない。
あるいは他に原因があるのかもそれません。
何しろ筋肉は繋がっているからです。
繋がっているととらえると、全体が見えてきます。

ちなみにこれって面白いことに人間関係も同様です。
その際たるものが家族です。
例えばお姑さんとうまくいかない原因は、実は夫との関係からきていたりします。
夫への不満をお姑さんへの不満にすり替えたりしています。
夫に直接言えないので、お姑さんのやることなすことに腹が立ったりするのです。

お姑さんも同様です。
自分のご主人への不満を息子の嫁にすり替えたりしているのです。

本当に修復しないとならないのは夫婦間のことなのに、一番身近な人との関係なのに、そこができないので、代わりにだんだん関係が遠い人へと不満がすり替わっていくことはよくあります。

筋肉に話を戻しましょう。
左肩の痛みの原因がもし右股関節にあるのなら、そこの筋肉を修正しないとならないのに、しないでいるから、右股関節の筋肉に代わって、繋がっている左肩の筋肉が頑張りすぎて、左肩が本来自分のやるべき筋肉の使い方にプラスして、余計な仕事をするので左肩が疲弊してしまいます。

疲弊により左肩の周りの筋肉が硬くなっていきます。
更には左肩が動かなくなり、その左肩をカバーしようとして右肩も頑張りすぎて、右肩が本来の自分のやるべきことと併せて、左肩の仕事をするから余計に右肩は疲弊します。

本当の原因が左股関節にあるのに、右肩や左肩に不調が表れてしまいます。
もとの原因は遠くにいってしまうのです。

代償作用を解きましょう。

どんどん大本の原因が遠ざかっていくのでは、左肩にいくらアプローチしても、冷やして炎症を抑える程度で、疲弊したままは変わらないです。

もうそんなことは止めましょう。
人間関係であれば、やはりここは一番近い方としっかり向きあうことが大事です。
筋肉でいえば、痛いところだけを対処するのではなく、原因を探りながら、体全体を動かす動きがいいのです。

私はそういった体操を教えていますので、ご関心あれば、ご連絡ください。
一度セミナーに来て頂ければと思います。

今回ブログでお伝えしたかったことは、困ったことが起きた時、そこだけを見るのではなく、大本の原因に働きかけることが大事であると言うことです。
「木を見て森を見ず」ではないということです。

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