いだてんに見る、女性性と男性性
いだてんが面白い
先日の大河ドラマ面白かったです。
いつもこの時間は見る暇がなくて、きちんと見たことがないのですが、6月9日の断片的な部分を見ても感動しました。
大河ドラマ「いだてん」は近現代史を描き、東京オリンピックをテーマに据え、2人の主演キャストがリレー形式で登場します。
テンポがかなり速く、主人公が歴史的には著名人でないなどで、視聴率は低いようです。
我が家は夫が楽しみにみているので、私の目にも時々入ってくることがあります。
それが6月9日放映のもの。
この時代の周囲の女子スポーツの理解に苦しむ様子がテーマで、その中から女子スポーツ界の先駆者の人見絹枝が誕生していく姿が浮き彫りにされています。
人見絹枝は抜群の身体能力で陸上競技の世界記録を次々と塗り替え、日本人女子で初めてアムステルダムオリンピックに出場し、800メートルで銀メダルを獲得します。
女子スポーツ界の先駆者として、生涯を走り続けたスーパースターです。
なんで女性は足を見せてはだめなんだ。そう思うなら男性こそ目隠ししろ
ですが私が感動したのは、主演の一人、日本人で初めてオリンピックに参加した金栗四三の熱血指導のもと、東京府立第二高女でスポーツに励んでいる女子生徒たちと金栗四三との会話。
生徒の一人、富枝が靴下を脱いで走ったことで、生足が見えて、写真が出回り、好奇の目にさらされたと父が怒って、四三に怒鳴りつけてきたシーン。
会話をきちんと書きとったわけではないので、正確な台詞ではなく、だいたいの内容です。
父 「女子が足を見せて何やっているか」
四三 「彼女はそれで走って日本記録で1位になったんです。そのことをほめてやってあげてください」
父 「女性は足をみせてはいけない。女性らしくいろ」
四三 「なんで女性は足を見せてはだめなんだ。そう思うなら男性こそ目隠ししろ」
あー、四三のなんとも嬉しい台詞。
そのあと四三が学校を辞めさせられるようになったことに抗議した女子生徒達が言った台詞もなんとも素敵。
「女性らしさを男が決めるのなら、男性らしさも女が決めろ!」
スカッとするし、感動的でした。
お互いを認め合う
この時代にそのような台詞が本当にあったかは別として、脚本家や台詞を決める方たちの中に、これからの新しい時代にあった流れが起きているのが嬉しいのです。
ちなみに脚本家は宮藤官九郎。
しかし大正の頃の話と、今とで女性の置かれている状況はあまり変わっていないと改めて実感しました。
女性はこうあるべきとか、女性は結婚と仕事の両立で悩むとか、時代が変わっても価値観は何も変わっていないということなのでしょうか。
四三の言ったことも当たり前のことだし、女生徒たちの言葉も当たり前なんです。
それが男女平等でもありますし、お互いを認めあうことになります。
でも日本は男女平等格差が144か国中、110位です。
2017年が114位、2018年が110位。
先進国の中ダントツ最下位。
これって恥ずかしい現実です。
9日のテレビを見て、感動したり、気持ちが良いのも、男女格差を数字だけでなく、身の回りで感じているということですよね。
まだまだ女性を下に当たり前のように、自然とみてしまう人も多いのです。
女性に何もかも押し付けることも多いのです。
家族関係、会社などでも多いです。
ですが、男性の中にも女性を真の意味で平等にみる方もいます。
女性の中で、男性に威圧的な人もいますね。
古い観念を手放す
男性らしさ、女性らしさって、いったい誰が決めているのでしょう。
古い固定観念や思い込みから、みな、自分が信じていることを常識だとでも思ってしまうのでしょうか。
「常識」という言葉を辞典で調べると、「ありふれた意見」などとでてきたります。
また、「常識とは18歳までに積み上げられた先入観の堆積物に過ぎない」なんて言う人もいます。
「18歳までに身に着けた偏見のコレクション」などと書いている人もいます。
「常識」って、全員が共通して持っている、確かなものではないということですね。
ですから、時にありふれた意見に、変に振り回されてしまうことも多いと思います。
男性らしさも女性らしさも超えて、人間としてお互いを認め合うように早くなって欲しいと思います。
「いだてん」の視聴率も大河ドラマの中で過去最低に近いと言います。
理由はいろいろあるでしょうけれど、今まで見ていたような方があまり見なくなったという説もあります。
スタイルや流れが新しいからでしょうか。
人間は変化が苦手ですね。
ただ女性や子供、弱い男性に威張っていいということはありません。
今までの悪しきものは絶対に壊していかねばなりませんね。
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