何かを愛することをやめてはいけない
アルベール・カミュ
人は愛し愛される動物です。
自分は誰からも愛されていないと言う寂しい方もいらっしゃるかもしれませんが
人は愛し、愛されるために生まれてきたことを忘れてはいけないと思うのです。
アルベール・カミュという作家をご存知ですか?
ノーベル文学賞を受賞したこともあるフランス人作家です。
代表作「異邦人」は有名ですね。
人間社会に存在する不条理について書かれて話題を呼びました。
その他「ペスト」はペスト菌という不条理が集団を襲うのですが、
それを、医者やよそ者、逃亡者、市民が一致団結して闘う様を書いて
こちらも話題になりました。
その他たくさんの作品があります。
不条理、反抗、不正と闘うことの大切さ
カミュの作品は、常に不条理に対する人間がテーマになっています。
「異邦人」の中では、アラブ人殺しそのものよりも、
社会が期待するような行動をとらなかったために、主人公が死刑宣告を受けます。
社会が期待する行動と言うのは、母が亡くなったら泣き崩れるとか、そういうことらしいです。
母親が死んでからの普段と変わらない行動を問題視され、
人間味のかけらもない冷酷な人間であると糾弾される主人公。
人殺しは人殺しだけれど、何かがすり替わってしまっている状況。
その主人公の最後は、懺悔を促す司祭を監獄から追い出し、
人々から罵声を浴びせられることを人生最後の希望にしているところなどは、
とても衝撃的です。
このカミュからは「今ここを生きる」という現実を生きることの大切さも感じられます。
そして生きることが私達に与えてくれる楽しみや喜びを享受することの大切さも
教えてくれます。
同時に、今ここにおいて、不正と闘うことの大切さも教えてくれています。
多くの人が見ないようにしているものを、
現実から背けてしまっている大切な何かを 見るように訴えています。
真実の人間のあるべき姿
カミュの言葉に
「国の偉大な市民とは、権力の前にひざまずく人々ではなく、
権力に反して、必要に応じて、その国の名誉と自由を断固として主張する人々です」
というのがあります。私はこの言葉にグッときました。
偽の正義を振りかざすのではない、本当の愛国民の姿だと思うのです。
真実の人間の生きるさまだと思うのです。
この言葉は、今のコロナ騒動、ワクチン騒動にも言えると思います。
ただこの断固として主張する人々も、
その闘いの意味としては、やはり愛する人を守るためなのです。
私にはそう思もえるのです。
愛することをやめない
どうしてそう思うかと言うと、
カミュの作品には「反抗」とか「不条理」が先に浮かんできてしまいますが、
『ペスト』の中ではこのようによそ者が医師に言っています。
「もちろん、犠牲者のために闘わなくてはならない。
けれども、他方でなにかを愛することをやめれば、闘うことは無意味になってしまう」。
私はこの言葉に尽きるのだと思います。
国の為、自分の為、未来の為に闘わなくてはならない時は、
目を背けずに全力で闘うが、その意味はなくしてはならない。
その意味こそが最も価値あるものだと私は思うのです。
カミュは交通事故で亡くなりますが、最後の未作品は「愛」がテーマでした。
カミュが最も大切にしていたものに違いありません。
作品が世に出なくて残念です。
人の生きる原動力は、何か愛しているものの為にあると私は信じています。
だから人は何かを愛することをやめてはいけないのです。
誰かがいない時は、動物だっていいし、自然だって崇高だし、地球だって素晴らしい。
愛するもののために自分と何かを守っていく姿こそ、人間らしいと思うのです。
だからどうぞ自分は愛されていないなんて思わずに、先ずは自分から誰かを、
何かを愛し、愛を止めないでください。
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