障害者枠を使いこなせない企業と国

女性の自立

企業の障害者枠

企業の障害者枠って知っていますか。
私も何となく名前だけ聞いてはいましたが、最近立て続けに、3人の方からその制度に関して
怒りや悲しみの声をたまたま頂き、今日はそのことを書いてみたいと思います。

国は、障害者雇用率制度というのを設けています。
障害者が職業を通じ、誇りをもって自立した生活を送ることができるよう、障害者雇用対策を進めています。
障害者の雇用対策としては、障害者雇用促進法において、まず、企業に対して、雇用する労働者の2.0%に相当する障害者を雇用することを義務付けています。

それができない企業には納付金を課しています。

私はこの制度を作りっぱなしにした国と、ちゃんと社員や障害者社員のことを考えていない企業のずるさに憤りを感じます。

健康を害する社員

ここからは、私が健康相談を受けている友人2人と友人のお嬢さんの、3人の実話です。

一人目の大切な友人は薬剤師の資格があって、検査のお仕事を大きな会社でしています。
昨年、彼女が働く会社が障害者枠でとった方は、耳が不自由なため、全て彼女が手書きで伝えなくてはならなかったそうです。
それだけでもかなりの労力が必要になります。

しかもあらゆる基礎から理解させる必要も多く、彼女は自分の仕事が全くできませんでした。
その為その方の仕事時間が終わってから、残業して、自分のお仕事をせざるを得なく、彼女はストレスがたまり、ご自分の健康を害してしまいました。

もう一人、男性でも同じような方がいて、この男性もストレスがたまり、パーキンソンを発してしまいました。

企業の実態

私の大事な友人のお嬢さんには軽い知的障害があり、高校で一生懸命頑張って勉強して、昨年春に就職しました。

看護師さんに憧れていた彼女だったので、病院勤務のお仕事でした。
医療の資格がない彼女は、ちょっとしたお仕事だったようですが、彼女にとっても家族にとってもそれは嬉しいことでした。

ですので、ドキドキしながらも頑張っていたのではないかと思います。

ですが、ある時から仕事に行かなくなりました。
それは嫌になったからです。

それでわかったことがあります。

なんと、病院では、彼女に知的障害があることすら、きちんと把握していなかったのです。
それは病院から、彼女のお母さん、つまりは私の友人への連絡ではっきりわかりました。

病院では雇用の際の学校から提出された書類をきちんと読んでいなかったのです。

医療機関における障害者雇用への取り組みの中で、病院はどういうつもりで彼女を雇用したのでしょうか。
世間体でしょうか。

もっと福祉に力を入れてほしい

それにしてもいい加減なものです。
制度ができて、追いつかないところはたくさんあると思いますが、あまりにもひどい現実です。

これではまだまだ障害者にとって、日本の社会は暮らしにくいものですね。

でも一人の女性の人生がかかっているのです。
もう少し何とかならないものでしょうか。

しかも、、、しかも
友人は病院からも責められています。

こちらの状況を知って雇用したのは、病院の責任ではないでしょうか。

薬剤師の友人だって、知人男性だって、その方の担当だけやるならわかりますが、元々の仕事も課せられていて
会社はどうしてちゃんと考えてあげないのでしょうか。

国は制度を作りっぱなしでいいのでしょうか?

ただ雇用枠を設けて、障害者を雇用しない会社からは納付金をもらってるだけで、何のために障害者枠を設けたのかわかりません。

障害者がイキイキ働くのにはほど遠い状況です。

企業も納付金を納めたくないとか、イメージとかを大切にしているだけとしか思えません。

国も企業も本当に働きやすい環境を整えるための手立てを打つべきではないでしょうか。

国はもっと福祉にも力を入れるべきです。
慌てて作ったような制度で、困るのは、いつも国民です。

国はもっともっと福祉に力を入れて、たくさんの人が心温まる交流や絆作りを皆ができるようにしてほしいです。

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